第16回 死因贈与契約の今後の活用

自由変更部分

キーパーズ有限会社
代表取締役
宅地建物取引士
吉田太一 さん

2002年、日本初の遺品整理専門会社キーパーズを設立。年間1600件以上の遺品整理に携わるほか、スムーズな相続を実現するための不動産をはじめとした各種手続き、リサイクルなどあらゆる相談に応じている。さだまさし原作の映画「アントキノイノチ」のモデルとしても知られる。日本ペンクラブ会員。

 世間ではあまり知られていないと思いますが、自分が亡くなったときに財産を特定の誰かに譲りたい方法の中で遺言を書いて遺贈する方法のほかに、死因贈与という方法があります。

 死因贈与と遺贈は、どちらも亡くなったときに相手に財産を譲ることができる点では共通していますが、両者には大きな違いがあります。死因贈与とは、「私が死んだらこの家をあげますよ」というふうに、贈与者が死亡することにより効力が生じる贈与契約のことをいい、契約なので一方的にできるものではなく、受贈者(財産をもらう人)の承諾が必要になります。死因贈与の場合には、書面でなされていれば、原則的に放棄することができませんので、受贈者側も十分納得したうえで契約を結ばないといけません。対して、遺贈の場合には遺贈者の一方的な意思表示で成立しているので、受遺者が遺贈を受けたくなければ放棄することも可能です。私はこの契約を賃貸契約に活用しないといけない時代になったと思っています。

 近年、単身の入居者が賃貸住宅の居宅内で亡くなり発見が遅れたというケースでは、遺族がいなかったり、音信不通で遺品の整理が進まず、オーナーも勝手に処分できないという場合が増えてきています。実際に、遺族の存在や連絡先がわからない場合や、連絡しても電話に出ない、連絡しても口頭だけで放棄するといって遺品の片付けもしに来ない遺族も多いのです。

 このような状況に腹を立てて、泣く泣く自費で部屋の片づけと原状回復を行ったオーナーが遺族から訴えられるということがあります。納得しづらい、矛盾しているようにも思いますが、ゴミであろうが故人の部屋の中にある家財道具のすべては法定相続人の相続財産であり、何も手続きをしなくても相続放棄の手続きをしてくれなかった場合は三か月経つと、単純承認が成立して所有権は相続人に代わっているのです。つまり所有者に承諾を得ず、勝手に人の物を処分してしまったということになるのです。

 そこでこの契約を活用して、高齢で相続人がない人や、相続人の連絡先が分からない可能性のある人の入居時に、死因贈与契約を結んでもらうようにしたほうがいいと思うのです。この契約によって、遺族や相続人の承諾なく、遺品を片づけて、原状回復を行い、次の入居者を募集できることが可能になるからです。契約では、「家財道具一切を贈与する、但し、現金、貴重品類、有価証券に類するものは贈与対象に含まない」として、それらを写真撮りして10年以上手を付けず保管する必要があります。また、死因贈与により財産をもらえば物によっては相続税がかかることもあるので、受贈者側も十分納得したうえで契約を結ぶ必要があります。

遺品整理や残置物の撤去

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