第17回 生存確認してもらうという心境と、する側の心境

自由変更部分

キーパーズ有限会社
代表取締役
宅地建物取引士
吉田太一 さん

2002年、日本初の遺品整理専門会社キーパーズを設立。年間1600件以上の遺品整理に携わるほか、スムーズな相続を実現するための不動産をはじめとした各種手続き、リサイクルなどあらゆる相談に応じている。さだまさし原作の映画「アントキノイノチ」のモデルとしても知られる。日本ペンクラブ会員。

 皆様もご承知の通り、最近は超高齢社会の影響もあり、ひとり住まいの高齢者が激増して社会から孤立してしまう人が増加しています。そしてその方々に共通の大きな悩みが、「自分の最期の諸手続きを誰にお願いしたらいいのか・・・」と「万が一の時のために見守りや、生存確認をお願いできる人はいないかしら・・・」の二点で、私はよく相談を受けます。普段、家族と同居していたり、社会とのつながりを持って生活している人があまり考えないことですが、退職後、身内と呼ばれる存在が無かったり、遠方にいて疎遠になってしまった方々にとってはこの問題はとても大きな悩みなのです。身内のいない状況になったことのない私には想像もつかない孤独感なのでしょうね。

 そんな方々に、毎日見守り電話やメールをくれるサービスはしていないの? と聞かれることもしばしばありますが、私たちがボランティアで行うことはできないので、有料のサービスも考えましたが、生半可にできるサービスではないと思い実現できていません。

 でも、自分の“生存を確認しに来てほしい” なんて言葉が一般的に使われている時代になってしまったんだなと思うと違和感を感じてしまいます。現在は、民生委員さんや、地区の社協の方々が、見守り“生存確認” を行ってくれています。福祉に関わってくれている方々が「〇〇さん、生きてますか~? 死んでませんよね~」なんて言葉をかけることはないでしょうが、言葉が違えど意味は同じなんですよね。

 本日伺った方も、まさにそうでした。71歳の男性で生涯未婚のひとり暮らしで、二人の兄弟は広島に住んでいてもう長く会っていないそうです。ご本人は体調も良く、日常はボランティアで他の高齢者のお宅を訪問してあげている側なのですが、この半年間で三度も事故(自転車と歩行者との事故)に遭い体調にも衰えを感じてきたので、いよいよキーパーズに頼んでおかないと、と思ってご連絡をくださったようです。そして、有料でいいので毎日メールを入れてくれるサービスをやってほしいと何度も頼まれて困っちゃいました。もちろんお受けしませんでしたが、仮にサービスを始めたとしても「生きてますか?コール」で相手が出なかったときの事を考えると複雑ですよね。

 そこで、私はこちらから連絡してあげるのではなく、自らがこちらに発信してくるようなサービスが良いのではないかと考えています。ご本人が意識して自主的に、毎日こちらに連絡を行い、それに答えてあげる、その日連絡が来なかったら、折り返し連絡してそれでもだめなら自宅へ訪問する。そして、まったく連絡が出来なくなったら施設に入ってもらう。そのほうがご本人の意識も高くなっていいと思いませんか?

遺品整理や残置物の撤去

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