第11回 争続(相続)は棚ぼたの餅の奪い合い

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キーパーズ有限会社
代表取締役
宅地建物取引士
吉田太一 さん

2002年、日本初の遺品整理専門会社キーパーズを設立。年間1600件以上の遺品整理に携わるほか、スムーズな相続を実現するための不動産をはじめとした各種手続き、リサイクルなどあらゆる相談に応じている。さだまさし原作の映画「アントキノイノチ」のモデルとしても知られる。日本ペンクラブ会員。

 世の中では、毎年想像を超えるほど多くの相続争いが起こっています。基本的に相続争いとは他人とは発生することはなく、すべて身内との争いです。同じ血を分けた兄弟や親戚なのに、相続争いが始まってしまうと生涯の敵となることも多いのです。

 身内なのになぜそこまでいがみ合ったり、恨みあったりする関係に発展するのでしょうか?考えてみてください、自分が一生懸命働いて手に入れるべきお金が、誰かに少し取られたり減らされたりすれば腹も立ちますよね。私だって自分のお金ですので、喧嘩してでも奪い返そうとします。しかし、相続財産は自分の親や身内が努力して得たものや先祖代々引き継がれてきたもので、自分が稼いだものではありません。偶然、自分にも権利があっただけで、棚ぼたの餅のようなものですので、少しでももらえればラッキーだと思うべきですよね。せっかく遺してくれた故人が、「こんなことになるのなら遺さずに、全部使い切って死ねばよかった」なんて思わないといけないなんて悲しい話です。

 でも、本当に相続が開始されるまでは、仲が良かったというケースが多いのですからそう考えてしまいますよね。また財産が残っていなければ、相続することもなく取り合うこともないので争いは起きません。しかし、持ち主が居なくなった財産がそこにあったとき、労せず手に入る財産は、人間の性格を変えてしまう恐ろしい魔力を持っているのです。

 その中でも私が最近よく聞く話ですが、相続争いが長続きしてしまう原因として、元々の身内ではなく嫁いで来た嫁や嫁ぎ先の婿や姑の存在が影響しているケースが多いのです。兄妹だけの喧嘩ならまだしも、それぞれの伴侶が裏から操作しているようなケースが多く、ある意味「代理戦争」のようになっていることも多く、簡単に妥協して合意することはないのです。

 皆さんが同じ立場に立ったときを考えても、自分の伴侶と兄妹が対立したら、伴侶が味方で兄妹が敵になりますよね。伴侶の財産は自分の財産であり、自分の財産は自分たちの子どもの財産だと思えば頑張って少しでも確保しようと考えてしまうのも当然かもしれませんけどね。

 相続争いに発展してしまう可能性があるのかどうかを、事前に確認しておいてはいかがでしょうか?

●相続財産が存在する
●現金だけでなく不動産もある
●借金がある
●法定相続人が複数いる
●相続人にとなる人間の仲がもともと悪い
●相続人に経済的ゆとりがない
●各相続人と被相続人(財産を遺す人)とのかかわり方に大きな差がある
●公正証書遺言が遺されていない

 このような場合は要注意です。一度チェックしてみてください。

遺品整理や残置物の撤去

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