第9回 遺品のお葬式(遺品の合同供養祭)

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キーパーズ有限会社
代表取締役
宅地建物取引士
吉田太一 さん

2002年、日本初の遺品整理専門会社キーパーズを設立。年間1600件以上の遺品整理に携わるほか、スムーズな相続を実現するための不動産をはじめとした各種手続き、リサイクルなどあらゆる相談に応じている。さだまさし原作の映画「アントキノイノチ」のモデルとしても知られる。日本ペンクラブ会員。

 キーパーズでは遺品整理の際にご遺族からお申し出のある遺品を各支店に持ち帰り、祭壇の前に備えて遺品の合同供養祭を行っています。不定期ではありますが、ある程度の数がまとまったら僧侶を招き、お経を唱えてもらうことで故人の元へ届けてあげるのです。私が考えたサービスで、遺品のお葬式のようなものです。

 祭壇に献花、人形を並べて社員が同席し、30分程度行います。故人が大切にしていた物やお気に入りの服、またゴルフ好きだった方の場合はゴルフクラブや、故人が描いた絵画なども希望されます。特に多いのは仏壇で、仏壇屋ができるくらいです(笑)。疎遠だった親戚の所有していた仏壇で、依頼者のご遺族が引き取る関係にないという場合が多いこともありますが、先祖代々の仏壇でさえも置き場の問題や供養に対する考え方の変化によって不要と判断する方が増えています。また、目のある人形や遺影写真、アルバムなどの供養を希望される方も沢山いらっしゃいます。おもしろいところでは、かつらや入れ歯、お酒、故人が趣味で集めた芸能人やプロ球団のグッズなどもあります。供養の気持ちと同時に、形見として持っていてあげればいいのでしょうが、ご遺族の多くは引き取るのに抵抗があったり、自分の手で捨てることに抵抗があるようで、キーパーズに依頼して合同供養をすることで自分の責任を果たしたという気持ちになれるのです。

 こう言ってはなんですが、私自身は宗教心や魂などについて特別な関心や興味はなく、サービス業として依頼者に精神的な満足を感じてもらうためのサービス商品だと考えています。また、合同供養が無料だということもあり、遺品整理サービスをご利用の方の半数近くが供養を希望されます。ある意味では、お葬式などもお客様の満足度を高めるための専門性のあるパフォーマンスなのですが、合同供養に参列されるご遺族も増え、毎回数名が各支店にお越しになるようなりました。中には、喪服で来られる方もおられて、涙を流される方も少なくありません。先にも書いたように、自分の責任を果たしたと同時に、遺品から様々な故人の姿を思い出して感情がこみあげてくるのだそうです。想像以上に感動されるご遺族の姿に、人の感情に良い影響を及ぼせていると実感でき、うれしく思います。

 私どものキャッチフレーズである「天国へのお引越しRのお手伝い」は、この合同供養を経て天国へ届けてあげようということも含めて作った言葉なのです。このようにお客様が感情を顕にしてくれることはありがたいことで、誰のために何をどうすれば顧客の満足や感動を提供できるのかを考えることが、スタッフのやりがいや達成感につながっているのです。

遺品整理や残置物の撤去

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